活躍している50代エンジニアの特徴


50代のITエンジニアについては、序文で触れた通り、現状では非常に多いわけではありません。

経済産業省の「- IT 人材需給に関する調査 - 調査報告書」でも、2015年調査時点で全体の15.4%と50代のエンジニアの占める比率は低いことがうかがえます。しかし、一方で時間の経過とともに50代のエンジニアの増加も推定されており、2030年には全体の21.1%を占めるとも推定されています。今後、大きな活躍が期待される世代でもあるのです。

参考:経済産業省「- IT 人材需給に関する調査 - 調査報告書」

それでは、50代のエンジニアが他の世代のエンジニアと比べて提供できる価値はどのようなものでしょうか。シニアエンジニア向けの求人サイト「SEES」の運営会社である株式会社Miraieの実施した「シニアエンジニアについての意識調査」から、興味深い傾向が見受けられました。該当調査の対象はフリーエンジニア/派遣/外部人材/外部業務委託を活用している企業担当者で、シニアエンジニアを50歳以上のエンジニアとして定義しています。


同調査では、シニアエンジニアの利点について、最も高い比率を占めたのが「経験が豊富で、意外な解決方法を知っていそう」(41.1%)、次が「仕事を続けていることから来る信頼性」(29.4%)でした。一つ大きなポイントとなっているのが、仕事を続け、努力を重ねていることにより経験が見込め、信頼性も高まっていることでしょう。若いエンジニアは持ちえない点が企業には利点と捉えられています。


また同調査では、年齢が高くても採用しようと思える人材の特徴を人間性、技術面の両面でまとめています。

人間性では「まじめで正確にやってくれる」(53.8%)、「コミュニケーション力が高い」(46.0%)、「信頼性が高い」(39.8%)といった、シニアエンジニアならではのヒューマンスキルが評価されていました。

技術面では「高い専門性を持っている」(61.3%)、「様々な環境に適応できる」(41.9%)が多くあげられており、経験を積み重ねて得たスキルや能力が評価されている傾向がみられました。

この調査結果を踏まえて、この先では詳細について触れています。

スキルのアップデートをしている

人間性と技術面の両方から評価されるとはいえ、エンジニアにとってスキルは非常に重要な価値提供方法です。技術的なスキルはもとより、マネジメントスキルヒューマンスキルも含めて、エンジニアにとって軸となる要素です。

このスキルは日々更新されており、エンジニアは常にあらなたなスキルの習得、活用が求められます。どのようなエンジニアでも業務の遂行、実現のためにはスキルが必要であり、そこに年齢との関係はありません。

スキルの習得、向上に年齢制限はありません。満足して、それ以降はスキルのアップデートをとめてよい、というゴールもありません。

50代になっても活躍を続けるエンジニアは、スキルのアップデートを怠っていないことが一つの条件です。成長を止めたエンジニアは活躍の場が限られてしまいます。

敬意をもって迎えられる人間性

50代エンジニアに限ったことではありませんが、一緒に仕事をする仲間としてITエンジニアを考えた場合、協力が可能な相手であることが求められます。お互いに敬意を持って付き合える人物であることが大切です。

特に50代のエンジニアの場合は、周りのメンバーよりも年上となる場合が多くなります。この場合には大人として威厳を持って他者を尊重し、チームの協調性を支えるポジションまで求められる場合もあります。

その上で、挑戦を辞めない精神的な若さを保つことも、周りからの敬意を得るためのポイントです。

増加する50代エンジニアの数と業界の変化

前述のとおり、IT業界の成熟に従い、50代エンジニアは増加傾向を見せています。IT業界は人材不足が続いており、50代のエンジニアにも活躍してほしい、戦力として歓迎したいという企業も多くあります。

そこで活躍するためのポイントとなるのが、他の50代エンジニアと比べて埋もれてしまわない人材であることです。スキルは必須であり、必要であればリスキリングも視野に入れましょう。その上で、人間性の高さも必要とされ、総合力の高いシニアエンジニアが活躍しているといえます。

50代エンジニアの経験・スキルをいかした働き方と活躍事例


IT業界は成熟の途上にあり、ITエンジニアの働き方についても定まった正解があるわけではありません。どのように働くことが50代エンジニアにとって経験・スキルを最も生かせるのか、働き方の例と実際の活躍事例を紹介します。

多様化する働き方

ITエンジニアは技術職です。スキルを持っていれば、企業への依存度が低く、活躍しやすい働き方を自分で選べる職種です。時流と自分に合った働き方を模索してみましょう。

選択肢は複数あります。会社員として同じ会社で働き続けることも、一つの会社での知識の蓄積を生かせる方法です。しかし、会社からの評価や報酬は一定のルールの範囲に収まってしまう点には注意が必要です。

より高い評価をしてくれる会社への転職も一つの選択肢です。スキル、経験を持った50代エンジニアを正社員として募集する企業もあります。ただし、狭き門ではあります。

また、スポットごとに仕事を変えたい場合には派遣社員や契約社員としての働き方を選択する場合もあるでしょう。

自分の保有するスキルを活用し、自分を最も生かせる案件単位で仕事を探す方法も存在します。この場合には、フリーランスという働き方をとることになります。

以前はフリーランスのエンジニアとして働くのはハードルが高いものでした。しかし、2021年時点ではフリーランスのエンジニアの活動を支援する仕組みが整ってきており、フリーランスエンジニアという働き方が選びやすくなっています。

活躍事例

シニアエンジニア向けの求人サイト「SEES」に掲載されている案件の中から、フリーランスとして働くシニアエンジニアの活躍事例を参照してみましょう。

なお、記載している単価は月当たりのものです。年収は12カ月分が概算となります。他の事例、案件の内容が気になる方は、SEESのサイトより求人案件一覧をご覧ください。各種の条件による検索が可能です。

・プロジェクト概要:大手家電量販店ECサイト改修

単価:750,000円
ポジション:プログラマ、 システムエンジニア
工程:設計・開発・テスト
スキル:PHPでの設計、開発経験(目安4年)、Webフレームワークの利用経験
備考:フルリモート


・プロジェクト概要:保険会社・基幹システム再構築
単価:600,000円
ポジション:プログラマ、 システムエンジニア
工程:概要設計~総合試験(開発はオフショア)
スキル:COBOL開発経験3年以上、上流工程の経験
備考:リモート併用

・プロジェクト概要:航空関連プロジェクトPMO
単価:750,000円
ポジション:アーキテクト・PM・PL
工程:テスト計画書作成・システム移行計画書作成・PJ推進
スキル:PMまたはPMO経験4年以上
備考:リモート併用

50代エンジニアが持っておきたいスキルとは

50代のITエンジニアが現場に入る際には、即戦力としての活躍が前提となります。どのようなプロジェクト現場に入っても、柔軟に仕事環境に対応するスキルが必要です。

経験に基づく自説を持ったうえで、現場特有のやり方を理解し、他者の提案するやり方をフラットに比較して、よいものを取り入れていける柔軟さを身に着けておきましょう。エンジニアとしての活躍の場を広げ、なによりも年齢からくる経験の豊富さを生かせる立ち回り方となります。

かたくなに自分のやってきたやり方に固執してしまう50代のエンジニアは、新たな現場にうまく溶け込めず、プロジェクトの成果に貢献できません。そのうえで、どのような場合にも経験から現場に役立つ提案、意見をいえるとプロジェクトにおいて重要な役割を果せるでしょう。シニアエンジニアは問題を経験により埋めるスキルを長所としましょう。

50代エンジニアが覚悟しておかなくてはならないこと


50代エンジニアは経験と積み上げたスキルにより高い価値を提供できます。しかし、一方で長期的な活躍を見込む場合や体力のある人材を探す場合には、50代エンジニアは不利となるケースもあります。

本項では50代エンジニアが、活躍し続けるにあたり覚悟しておかなくてはならない問題について記載します。

報酬減

エンジニアが業務にアサインされるのにあたり、最初の条件となるのがスキルのマッチングです。一度身に着けたスキルが失われることはないのですが、古くなってしまうことはありえます。このスキルが古くなってしまうことが要因となって、評価が下がり報酬が減少するケースもあります。

エンジニアのスキルの価値は市場の需要と供給によって評価されます。新たな技術を身に着けて、その技術の需要が高まれば、同じスキルを持つ技術者が少なく高収入につながります。反対に、需要が少ない、技術者があふれた技術しか持っていないエンジニアでは収入減少が起こりえます。

※COBOLエンジニアなど技術者が時間の流れで淘汰され、逆に希少性が高まった場合もありますが、あくまで例外として考えたほうが良いです。

また、エンジニアのそれぞれの働き方によっても年齢が上がることで報酬減につながるケースがあります。

会社員の場合は、年齢による体力低下もあり現場の主担当を外れる場合も多くなります。シニアとなったエンジニアは、マネジメント業務を主業務とするよう求めらる場合も多いです。体力的にエンジニアとして若年層と同じ業務量をこなすのは難しく、コスト面でも折り合いが付かないケースがでてきます。シニアとなった会社員エンジニアはマネジメントに軸を移せていなければ、評価は下がることもありえるのです。

派遣社員、契約社員の場合はより直接的な影響が起きえます。クライアントの要望という形で、年齢やスキルが古くなったことを理由に契約単価の減少を迫られるケースも考えられます。

フリーランスとして働くエンジニアの場合には、募集案件に年齢制限がかかることで選択肢が減少し、好条件の仕事が選びづらくなり、結果として単価の減少につながります。

求人案件の減少

シニアのフリーランスエンジニアに話を絞ってみると、保有スキルと年齢制限により求人条件にマッチしなくなり、アサインできる求人案件が減少してしまう状況となります。

これは上記の、スキルの評価に対する市場の需要と供給とも関連があります。技術にも旬があり、かつて習得したスキルだけで活躍し続けるのは難しいのです。


先述の「シニアエンジニアについての意識調査」に再び目を向けてみると、実際に外部人材の利用時に年齢制限を設けている企業は50%近くにのぼるというデータが存在しています。もちろん、これが全てというわけではありませんが、厳しい条件が存在しているのは間違いありません。

企業の本音は

さて、視点を変えて企業の立場からエンジニアを登用する場合について考えてみましょう。

社員として長期的な戦力となる人材を求める場合には、若い人材を求めるのが道理です。教育コストに対して活躍期間が長く、企業独自のノウハウなども長い期間蓄積しながら働き続けることが期待できるからです。

一方で、プロジェクト単位でのメンバーの補強のために人材を求める場合もあります。この場合には教育に時間やコストをかける暇は無く、即戦力となるベテラン、シニアエンジニアが必要とされます。


企業の本音として、シニアエンジニアに対する評価はネガティブなものだけではありません。「シニアエンジニアについての意識調査」に企業のシニアエンジニアに対する本音が垣間見える興味深い情報がありました。外部人材を登用している企業においては「今後もシニアエンジニアを活用していきたいか」という問いに対し、「活用していきたい」とした回答が80%を超える結果となっています。現在までにシニアエンジニアを活用した企業は、シニアエンジニアに価値を見いだし、これからも引き続き戦力としたいと考えている場合が多いのです。

シニア人材を避ける企業がある一方で、今後もシニア人材を活用したいとした企業も多く存在しています。IT人材の不足および年齢分布の変化により、企業はより積極的に戦力としてシニアエンジニアを求める状況にあるのです。

50代エンジニアの転職と未経験から目指すフリーランス、仕事の探し方


50代エンジニアが活躍の場所を求める場合に主な選択肢となるのが、転職とフリーランスとしての独立です。本項では、未経験からのフリーランス転職までを含めてご説明します。

転職

50代のエンジニアが正社員としての転職を目指す場合、ハードルは高くなります。前述のとおり、長期的な戦力としてのエンジニアを求める場合には若い人材にメリットがあるためです。

考えられる成功のケースは2つあります。一つは多くの実績をもってマネージャー、役職者として転職する場合です。もう一方は、AIなどの専門的な分野でスペシャリストとしてのスキルを確立しており、それを実証する事例を示して転職する場合があります。

フリーランスとして独立

50代のエンジニアが経験とスキルを生かせる選択肢として考えやすいのが、フリーランスとなって独立することです。社会経験を積み、企業の仕事の流れを知っている50代エンジニアにとって、フリーランスとなるハードルは高くありません。顧客との契約関係や経理面でも、社会人として長く活躍してきた経験知が役立ちます。

フリーランスエンジニアのプロジェクトごとにスポットで活躍する場を求める形式も、50代のエンジニアに向いています。すでにエンジニアの業務を熟知しており、自分の強み弱みもつかんでいる50代は、フリーランスとして自分を生かす仕事を選び、効率よい活躍が可能です。

転職が向く人、フリーランスが向く人

エンジニアとしての活躍よりも、まずは生活の安定という志向の場合には、50代エンジニアとしての転職を目指すことになります。狭き門ではありますが、実績と自己アピールがうまければ求める企業もあるでしょう。

一方で環境の変化をいとわず、プロジェクトや案件を自分で選びたい50代エンジニアの場合は、フリーランスという働き方が向きます。自分に適した活躍の場所を見つけ、思う存分スキルを発揮できる、フリーランスはシニアエンジニアにとって効率的な形態です。

シニアエンジニアが転職のみを選択肢としてキャリアチェンジを図ると、時間がかかり過ぎるという問題もあります。現役のエンジニアとして活躍できる期間を有効活用するためには、無駄な時間はかけたくないところです。

転職によるキャリアチェンジにチャレンジして長期間成果の出なかったシニアエンジニアが、目線を切り替えてフリーランスも選択肢入れたとたんに仕事が見つかった例もあります。転職によるキャリアチェンジの計画をたてている場合にも、フリーランスも選択肢にいれることで視野が広がります。シニアエンジニアのキャリアの検討において、フリーランスは一つの手段ですので、有効に活用することをおすすめします。

年齢不問案件に特化したSEESとは


SEESの紹介

50代、まだまだ活躍を続けたいと考えるエンジニアの方におすすめなのが、株式会社Miraieが運営する、シニアエンジニア向けの求人サイト『SEES』https://miraie-sees.com/)です。

SEESは-Senior Engineer Entrustment Service-の略称で、40代~60代エンジニア向けの案件を紹介するサービスです。シニアエンジニア向け案件検索サイト3冠に選ばれるなど、50代のエンジニアに人気があります。

エンジニア業界は、40代以上での転職はなかなか厳しい市場だと言われています。そこでおすすめなのが、フリーランスという働き方です。自分のスキルを生かせる案件にアサインするフリーランスは、50代エンジニアの活躍の場を広げます。

SEESに掲載している案件は年齢不問の案件が中心です。年齢に関係なく、純粋にスキルや希望条件で案件を探せます。会社員ではなく個人事業主としてプロジェクトを請け負う形をとることで、エンジニアが自分の仕事を選ぶ立場となれます。

SEESでは給与の支払いサイトは30日で統一されています。

取引社数は5,000社を超え、新しい案件が次々集まっています。

さらに、SEESに登録していただくと、最新・未公開案件をご案内させていただくことが可能です。

一昔前はハードルの高かったエンジニアの「独立」、「フリーランス」。SEESの活用で、フリーランスとなっても仕事が途切れる心配を減らすことができ、非常に現実的な選択肢となるのではないでしょうか。

『SEES』(https://miraie-sees.com/)を利用して新しい働き方を探してみてください。SEESはシニアエンジニアの活躍をサポートします。

まとめ

ITエンジニアは、今や社会インフラとなっているシステム、サービス、アプリケーションなどを作り上げる社会的意義の高い仕事です。また、その複雑な業務ゆえに、遂行できた場合の達成感の高さをやりがいと感じるエンジニアも多いようです。

現場で現役のエンジニアとして活躍し続けたいというのは、多くのエンジニアの理想像です。しかし、現実的には年齢の増加に伴い、活躍の場が失われるケースもあります。

50代のエンジニアが経験をベースとしたスキルを生かすための働き方として、フリーランスとして独立する方法があります。案件ごとに参加する方式は、スキルを生かせる仕事を見つけやすいメリットがあります。また、シニアエンジニア向けの求人サイトの利用により、フリーランスでも仕事を途切れされるずに続けることが可能です。

企業にとっても経験知を持ったエンジニアを、案件ごとのアサインなど柔軟な形で活用できることは魅力的に感じています。今一度、シニアエンジニアとしてのキャリアパスを確認する機会を持ってみることをオススメします。

フリーランスに不安を持つ場合にはエージェントに質問、相談するのも一つの手段です。フリーランスとして仕事を探すためのサポート、フォローはSEESにお任せください。